化粧品物流とは?課題やアウトソーシングするメリットについて解説
化粧品物流は、一般物流とは異なり品質管理や表示方法など、法律で定められた決まりが多い物流業界です。
今回は、化粧品物流における課題や物流の流れ、化粧品物流のアウトソーシングについて解説します。専門業界に詳しい業者へアウトソーシングをすることで、自社で負担に感じていた業務を解消できるでしょう。
目次
- 化粧品物流について
- 化粧品物流の流れ
- 商品の検品
- 新商品や購入が期待できる商品のサンプル同梱物を確認
- 商品の発送
- 化粧品物流の課題
- 品質管理
- 配送
- 繁忙期の対応
- 顧客対応
- 化粧品物流のアウトソーシングとは
- 化粧品物流の保管から配送までをワンストップで担う
- 化粧品物流アウトソーシングの業務内容
- 梱包資材が豊富に準備できる
- オンライン注文も得意とする
- 化粧品物流をアウトソーシングするメリット3選
- 人手不足の解消
- コア業務に集中できる
- 商品の品質向上につながる
- 化粧品物流アウトソーシング先の選び方
- 在庫管理設備と管理方法を確認する
- 販促同梱物への対応
- 化粧品物流アウトソーシングの成功例
- 化粧品物流には専門的知識が不可欠
化粧品物流について
化粧品物流とは、文字通り化粧品を取り扱う物流です。化粧品物流は通常の衣服や文房具などの物流と違い、法律に定められた環境下での物流が求められます。正式には、化粧品製造業許可のある倉庫で管理された商品を指す物流です。
化粧品の取り扱いが定められている薬機法では、2つの取り扱い区分が設定されています。化粧品物流で必要な許可区分は「包装・表示・保管」です。
化粧品物流で取り扱われる商品区分としては、以下を含め10種類以上あります。
- メイクアップ
- ヘアケア
- スキンケア
- 輸入化粧品
化粧品物流の流れ
化粧品物流の流れについてご紹介します。化粧品物流は、商品の品質管理や梱包作業が複雑のため、作業を理解し慣れているスタッフの動きが大切です。
商品の検品
発注通りに商品が届いているかどうか、確認します。国内・国外どちらにせよ、外装に傷がないか、商品にヒビがないかなどを検品しましょう。特に、海外からの輸入商品は傷やへこみがないか入念に確認する必要があります。
倉庫での取り扱い品数が多ければ、その分検品に時間を要するでしょう。
商品名や数、商品のカラーなど、注文内容と相違がないことを確認します。
新商品や購入が期待できる商品のサンプル同梱物を確認
ユーザーから注文があった場合、その顧客が注文した商品を参考に新商品や他の商品サンプル同梱物を付ける場合があります。化粧品業界は、ユーザーにサンプルを使用してもらい、また新たな購入意欲を沸き立たせる手法があります。
一例として以下のようなものを同梱することで、リピートにもつながるでしょう。
- 購入を促進したい新商品
- そのユーザーがこれまでに購入してきた商品と合う商品のサンプル
同梱物の追加や準備も、化粧品物流の役目です。
商品の発送
商品を注文通りに、ユーザー個人や小売業者などの注文相手に発送します。
新商品が発売された後は、注文が増えやすく数やカラーのミスも起こりやすくなります。注文元・注文商品・数・カラーなどに間違いがないことを確認して、丁寧に梱包後発送をします。
もし、受け取り側から受け取り日時の指定があれば、それに従いましょう。
化粧品物流の課題
化粧品物流は、どのような課題を抱えやすいのでしょうか。
以下の内容について、問題を抱えている企業は多くあるでしょう。課題を知ることで、解決策も見えてきます。
品質管理
化粧品は、品質管理の徹底が求められます。その基準は、薬機法に記載されており、その基準を満たしていない化粧品は流通できません。
化粧品によっては、温度管理が難しい商品や使用期限が定められている商品もあります。ユーザーの元へ品質を維持した状態で届けるためにも、そこでの管理は徹底されます。
そのような環境を満たした倉庫は限られており、取引数に限界を感じ、商品数を増やせずに困っている企業も多くあるでしょう。
配送
化粧品の配送は、顧客に幅があります。個人ユーザーや小売店など、相手によって注文数や配送先もさまざまです。
配送相手によって、同梱物や梱包方法も変化します。化粧品の種類が多いため、その分配送作業も複雑化するでしょう。作業ひとつひとつに時間がかかるため、慣れたスタッフが対応する必要があります。新しいスタッフを雇ったとしても、季節ごとに異なる同梱物や商品によって違う梱包方法には、慣れるまで時間を要するでしょう。
繁忙期の対応
化粧品業界は、イベント時期に注文が偏りやすい業界です。
クリスマスや新作発表のタイミングでは、普段より多い数の注文数が予想されます。しかし、繁忙期だからこそ、在庫数を確認し、発送にも遅れがないように作業を進める必要があります。繁忙期に対応できるシステムと人手が必要です。
顧客対応
顧客対応とは、配達ミスや商品の破損による返品・交換対応や、その他日々の問い合わせへの対応です。
返品・交換対応は真摯に行うことで、企業のイメージもアップします。また、問い合わせ対応もこまめに対応することで、購入へとつながるでしょう。
ただし、顧客ひとりひとりへ丁寧に対応するためには時間と人員が必要です。企業によっては、対応に限界を感じ対応に時間をいただいている企業もあるでしょう。
人員を確保できれば、より品質の高い顧客対応が可能です。
化粧品物流のアウトソーシングとは
化粧品物流におけるアウトソーシングとはどのような状態を指すのでしょうか。概要や業務内容について、解説します。
化粧品物流の保管から配送までをワンストップで担う
化粧品物流のアウトソーシングとは、商品の保管や顧客に合わせた配送までを一括で行うサービスです。
企業が管理をしきれない数の商品数を倉庫で管理し、品質の保たれた状態で顧客へ配送できます。また、化粧品物流の流れを理解した業者が業務を担当するため、同梱物の準備や出荷対応も可能です。
業者によって、倉庫の大きさや取り扱い可能な商品数には限りがあるため、自社製品が管理できる倉庫を探しましょう。
当社は化粧品物流もワンストップでお任せいただけます!
化粧品物流アウトソーシングの業務内容
化粧品物流アウトソーシングの詳しい業務内容について、以下でご紹介します。
- 商品の外観検品:輸送中に傷がついていないか、割れていないかを確認します。
- ロット番号の印字:ロット番号を印字することで、入荷商品ごとに消費期限や在庫数を管理可能です。
- 商品のセット準備:注文された商品の準備、梱包をする。メーカーのチラシやサンプルを同梱します。ギフトセットの対応も行います。
梱包資材が豊富に準備できる
化粧品物流アウトソーシング業者は、化粧品を専門に取り扱っているため細やかなサービスができます。
化粧品は商品の形や液体、固体によって梱包方法の種類がさまざまです。商品用の倉庫だけでなく梱包材の場所が確保できないと、商品・梱包材どちらの数も増やせません。
アウトソーシングすることで、梱包資材の対応や変更も可能です。商品にあった適切な梱包をしてユーザーの元へ届けられます。
オンライン注文も得意とする
近年、ユーザーからの注文方法はオンラインが主流です。オンライン注文は24時間どこからでもできるため、ユーザーも使いやすく注文数も増えやすい窓口です。
化粧品物流のアウトソーシング業者は、オンラインからの注文にも対応できます。通常の注文だけでなく、ギフト包装やメッセージカードの同封など、注文によって内容が異なる内容も作業できます。
機械作業ではできない、ユーザーに合わせた梱包作業も対応可能です。
化粧品物流をアウトソーシングするメリット3選
化粧品物流において、アウトソーシングを使用するメリットには何があるでしょうか。
以下3点のメリットについて、詳しく解説します。
人手不足の解消
化粧品物流には、人手が必要です。梱包作業やサービス内容が機械作業では難易度が高く、全て手作業で行っている企業がほとんどのためです。また、梱包作業だけでなく、在庫管理や発送、顧客対応にも人手を取られます。
これらの人員を企業内だけで賄おうとすると、負担が大きく、取り扱い商品数が限られたり、発送までに時間を要したりする企業もあるでしょう。
アウトソーシングすることで、その作業に慣れている業者に任せられ、人員不足を解消できます。
コア業務に集中できる
物流を代行してもらうことで、これまで発送・在庫管理担当だった社員を別の業務に充てられ、商品開発や品質向上など、企業のコア業務に自社社員を集中させられます。
繁忙期や閑散期によって作業内容やスピードが変化し、社員への負担も大きい物流作業はアウトソーシングをして専門業者に任せましょう。
商品の品質向上につながる
化粧品を専門に扱う物流会社は、商品の品質管理に長けています。取り扱い商品が増えたとしても、その変化にも対応可能です。期限切れのチェック作業や、在庫管理も徹底されています。商品を一定の品質で常に届けられることで、顧客満足度の向上につながるでしょう。
顧客満足度が向上することで、さらに売上の向上も見込まれるため、企業にとってもよい循環が生まれます。
化粧品物流アウトソーシング先の選び方
化粧品物流において、アウトソーシング先はどのように選ぶのでしょうか。
以下のポイントを確認して、自社に合ったアウトソーシング先を探しましょう。
▶「EC物流のアウトソーシングとは?3つのメリット」はこちら
在庫管理設備と管理方法を確認する
商品管理をする環境について、設備や広さを確認しましょう。
防塵・防虫設備や空調管理、在庫管理場所とは異なる検品場所など、倉庫に備え付けられている環境を確認しましょう。自社が取り扱う化粧品管理に必要な設備の備わっている場所が、移転先の条件になります。
取り扱う商品によって必要な環境が違うため、アウトソーシング業者の公式Webサイトに記載されている情報を事前に調べましょう。
販促同梱物への対応
アウトソーシング先が、自社が実施している販促同梱物に対応できることを確認しましょう。
化粧品の販促物は複雑です。購入した商品の種類や、今売り出し中の新商品などによって、同梱物が異なります。依頼元の企業が求める対応方法や、反則物の種類について対応できるかどうかを確認しましょう。依頼先によっては、今後の同梱方法や、レパートリーを増やすなど変更の余地があります。
自社の販促同梱物について、一覧を作成しておきましょう。
化粧品物流アウトソーシングの成功例
化粧品物流アウトソーシングの成功例について、ご紹介します。
ある企業では、取り扱っている輸入化粧品について、煩雑で間違いが多く問題を抱えていました。
そこで、輸入化粧品の取り扱いについて実績があり海外とのやりとりも対応可能な業者へ依頼することで、問題の改善をおこないました。BtoB・BtoCの対応を1か所にまとめることで、取り扱い化粧品を一括管理でき、よりスムーズな物流が可能になりました。
化粧品物流には専門的知識が不可欠
化粧品物流について、物流の流れや課題、アウトソーシング業者の選び方を解説しました。
自社に合った会社を選ぶことで、現在抱えている問題を解決し、さらに利益向上を見込めます。
化粧品物流についてお困りの方は、専門的知識を持った業者へ依頼しましょう。
化粧品物流でお困りの方は、ぜひ一度当社にお問い合わせください。物流作業に関するお悩みだけでなく、顧客対応やシステム導入についてもお任せいただけます。